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有機栽培に取り組む大規模農家
数ある農業コンクールの中で特に権威あるとされる毎日新聞社主催の「全国農業コンクール全国大会」で有機農業に取り組む東串良町の大規模農場「有限会社・鹿児島農園」(延時猛代表取締役)が農林水産大臣賞を獲得した。
約30ヘクタールもの耕地で主にダイコンの栽培に取り組み、有機JAS認定取得や雇用確保、機械の一貫体系などが総合的に高い評価を得た。
鹿児島農園は、32ヘクタールでダイコンを中心に焼酎やデンプン用カンショ、レタス、白菜、バレイショなどを栽培。20アールの耕地でダイコン栽培を始め、遊休地を借り入れるなど少しずつ規模拡大を図り、レタスなど他の作物も取り入れながら現在の面積まで広げた。
ダイコンの栽培面積20ヘクタールのうち4.8ヘクタールが平成13年、化学肥料や化学農薬などの使用を認めないなど厳しい基準を設けた「有機JAS認証」を取得。2年後には東串良町で初めて県のエコファーマー認定を受けた。
緑肥作物のすき込みで有害線虫から作物を守り、収量や品質、鮮度を保ついため主に町堆肥センターの有機質肥料を作物の種類に応じて使い分け、また病害虫駆除は線虫に対する土壌消毒を一部行うのみで、化学農薬は一切使用していない。
機械の導入にも積極的で、ハーベスタ、フレコン、パワーショベル、トラックと機械化の一環体型系を築くことで省力化を図っている。昨年からダイコンの全量全自動洗い機を使っており、土付きのダイコンに比べて単価の上昇にもつながった。今年からは保冷庫も導入し漬物用ダイコンの皮を剥き塩漬けにして出荷するシステムも開始。ダイコンの端境期にサトイモやカンショなどを収穫することで雇用の安定も確保している。
農水省はWTO新ラウンドにより関税の大幅削減に追い込まれても輸入農産物との競争に負けないプロ農家の育成を目指しているが、肝属農業改良普及センターの野島秀伸技術主査によると「国の政策よりも先をいっている」という。
コンクールでは書類や現地調査による審査が行われ、経営、技術それぞれの専門の大学教授ら審査員が実際に農園を調査し、今月福岡県で開催された大会では延時社長が事例発表を行った。コンクールでは機械を効率的に取り入れている点も評価され「クボタ賞」も受賞した。
4日夜、鹿屋市のかのや大黒グランドホテルで開かれた祝賀会には奥園拓夫町長や議会地元住民らが出席。
発起人を代表して堂地議員が「有機農業の先駆者として職の安心、安全への取り組みが今回のような素晴らしい賞の受賞につながったのは、我々としても大変喜ばしいこと。鹿児島農園を手本に若い担い手が育つことを期待している」と祝福した。
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