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ココロの川

ココロの中には川がある。
流れているのは水ではなくて、自分の気持ち。自分の感情。


そんな事を知ったのは3月のお彼岸。
志布志で神社巡りをした帰り道(←ホームページのネタ作り)。
いつもだったら絶対に入らないだろうと思うお店に。
ふらふらと。
駐車場が分からなくても、なぜか必死に探して。
入ってしまった。

今思えば、それは「偶然」ではなく「必然」の出会い。


店に入ると「こんばんは。」と、奥から出てきた店主に声をかけられる。
僕はスッと出てきた店主にビックリして、
慌てて「こ・・・こんばんは。」と挨拶を返 した。

人見知りな僕は、たどたどしい口調で店主と話をはじめた。
そして僕が特に目的を持って店に入ってきていない事がわかったのか
店主に「・・・。ココどういう店だかわかってます?」と尋ねられる。
「いや〜ぁ・・・。わかってないんです。」と答えた僕に
店主はこの店が何をする所なのか、
紙に書いてあるコースの説明をゆっくりとはじめた。

コースの説明を受けながら、言葉を交わし、
どの会話から、僕が不思議系(?)の話も大丈夫だという事がわかったのか
店主は紙に書かれていないコースの説明をはじめた。

そのコースに非常に興味津々で食いついた僕は、
紙に書かれていない3回コースを受ける事にした。

ココロの中で
『鹿屋でそういった体験ができるとは!かーなーり予想外!!しかも安い!!!
1回目で、何も思う事がなければ、他の2回は受ける必要はないし☆』
そういった打算も働いたのは言うまでもない。


そして僕は、お店の更に奥に案内され、薄明かりの漏れる
水のコポコポという音が穏やかに流れる部屋に横たわり、目を閉じた。
店主の「では、はじめます。楽にしていて下さい。」という声が聞こえ
僕は、今まで体感した事のない世界へ誘われていった。


どの位の時が流れたころだろうか。
「よく、こうなるまで我慢してましたね。」
と、呟くような店主の言葉が聞こえ
「秋澄さん、終わりましたよ。」と声をかけられた。

僕は声をかけられるまで眠りに落ちる事は一切なかったが、
今、体感した世界に驚きは隠せなかった。
その体感が、店主に対して僕のココロを少し開かせたのだろう

唐突に、今まで自分のココロにマイナスの感情がわいた時に
「そんな風に思ってはいけない」
「そんな風に思ってしまった自分はなんて出来てない人間なんだ」
と、
思っていた事をポツリと話した。


店主は
「あぁ、それは人間として当たり前です。
そんな風に思う事が無い人は、もう神様の域ですよっ♪
そういった感情がわいちゃったときは、
こんな風に思った自分がいるなぁ〜って済ませちゃえばいいんです。
そう思った自分を責めてはいけません。
感情はココロの中でせき止めずに、流しちゃうのが一番ですよ。」
と、言った。

『えぇっ!!そうなのか?
そんなにあっさり片付けちゃっていいのか??
こんなマイナスの感情持つ人間てダメじゃないのか?汚くはないのか??』

僕は初めて聞く店主の対処法に戸惑った。

店主は僕のそんな戸惑いに気付いたのか
「あんまり枠に当てはめすぎて物事を考える所があるみたいだから
こー楽にね、少しは適当に考えてみる事から始めてみたらいいと思いますよ。
あっ!もちろん適当って言ってもイイカゲンとかデタラメって意味じゃないですよ。」
と、
言葉を続けた。


さら・・・さら・・・

さら・・・さら・・・

さら・・・さら・・・

その言葉を聞いて、
僕のココロの川が流れはじめた音が耳をそっと掠めた。

店主と交わした言葉は僅かだったが
僕は自分のココロの川をせき止めていたモノが
静かに流れはじめた音がはっきりと聞こえはじめた。

僕はここ数年、なんだかココロの中がおかしいなと思いながらも
「いやいや。自分はそんなに弱い人間じゃない。大丈夫。大丈夫。」と、
気付かないふりをして、ずっとココロの川の流れを、せき止めていたのだ。
昨年の秋からこの3月あたりがココロの荒みっぷりはピ―クだったのだが
ココロの川もせき止められて、あふれる寸前だったのだろう。
かろうじて理性が保てている状況で、流せる事ができて良かったなぁ・・・と
ココロから安堵した。


店主の言葉の奥底にある意味は、
僕のつたない文章では残念ながら伝えきれない。
僕も、この後2回、3回と受け、店主と話すうちに、
その言葉の深い中にある世界が見えてきたので・・・。

どんなに素晴らしい本を読むよりも
実際に会って口から紡がれる言葉でないと、
こういったココロの問題は、
解決できないのではないかと思った出来事だった。

ココロの川がスムーズに流れているのといないのとでは本当に違う。
病は気からとは言うが
僕の長く続いた熱の原因も(これはちょっと違が、原因は判明)、
座ったり寝ていられないほど痛んだ腰も
結局は、ココロの川がせき止められているせいで
僕の身体が悲鳴をあげていたんだなと知ることができた。
(現在、回復☆)

「ホント、この時期は自己表現能力もサッパリで、
仕事も苦労。苦労の日々だった! 」
と、
今、明るく言える僕は、ココロの川をスムーズに流せるようになってきている。


そんな僕にお付き合いいただいている店主はというと・・・
「こういう出会いでいいんです。必要としている人と、縁あって出会えればいい。」
そう話しているので、お店の名前は出せないが・・・


きっと、必要な人には見えるお店なんだろう。

 


たまにはこんなコラムもいいんじゃないかと、書いてみた今日この頃。

あなたのココロの川は
スムーズに流れていますか?
澄んでいますか?

by 秋澄綜夜

 

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