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26:2004/08

<企業の教育訓練・能力開発の技法について>

T.はじめに
 会社に入社すると、新入社員教育があり、管理職になれば管理職教育があります。企業としては、早く戦力にしたい、もっと高度の知識を吸収して売上や生産性の向上に貢献して欲しいと考えています。このために、企業としては、教育訓練を実施する必要が出てくる訳ですが、今回は、企業が実践する教育訓練の技法について説明する事にします。
U.教育訓練の技法
(1) MTP

 民間企業の中間管理職を対象とした教育訓練を言います。中間管理職の管理能力、部下の育成能力、生産性の向上を目的としています。管理の基礎、仕事の管理・改善、部下の教育訓練、人間関係、管理の展開等により構成され、討議方法により実施されます。
 
(2) TWI

 生産部門の第一線監督者を対象とした定型訓練コースです。戦後アメリカから導入され、産業界に広く普及しました。仕事の考え方、改善の仕方、人の扱い方の3テーマに分け、会議方法により実施されます。
 
(3) JST

 人事院が開発した事務部門の中間管理職、監督者を対象として作成された定型教育訓練プログラムの事です。
 
(4) CCS

 最高経営管理者層を対象に a)会社の方策の確立、b)合理的な組織の構成、c)人事、品質、生産等の管理、d)指導原理に基づき協調による会社運営を行なう等を目的とした訓練方式の事です。
 
(5) ST

 感受性訓練と訳され、態度変容を目的とした体験学習技法の一つです。人間関係の、私、他人、グループの状況を、こだわりや固定観念なしで、あるがままに理解する能力(リーダシップ)に必要な要件の形成を図るものです。話題、方法は参加者に任されていて、自然に自己理解、他者理解、集団等について理解を深められるようになります。
 
(6) CDP
 
 従業員個人の目標と、企業が考える職務遂行能力を考え合わせ、長期に渡り従業員の育成を考えていく制度です。経歴学習、経歴管理とも言い、年代別に配置計画に併せて育成計画が設定されています。
 
(7) ロールプレイング 
 
 自分と逆の立場になり、実際に演じてみることにより、自己理解、自己変革、対人関係等が理解できます。第三者に評価してもらう事により、客観的に自分の長所、欠点が分かり、良い点は自信となり、悪い点は自己変革の参考となります。
 
(8) 組織開発

 組織を対象として職場診断を行い、問題点を発見し全員で分析、目標設定、役割決定の上実行し、会社組織の体質改善を行なうとともに、価値ある組織風土の形成を目的とします。具体的手法としては、感受性訓練 、職場ぐるみ訓練、グリッド訓練等があります。
 

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