栗について


 
栗は、ブナ科クリ属の木の総称です。
落葉樹で、種子を食用にします。
北半球の温暖で湿潤な地域に広く分布してます。

樹高20〜40mにもなる背の高い木です。
葉は単葉で卵型または倒卵形をしています。
花は白っぽい尾状花序をしています。
果実は直径5〜11cmで、いがに覆われており、1個のいがに7個の種子が入っています。
 

●栽培

年間平均気温10〜14℃、最低気温氷点下20℃をくだらない地方であれば、どこでも栽培が可能です。
国内においては、ほぼ全都道府県でみられます。
国内の生産量は、茨城、熊本、愛媛、岐阜、埼玉が特に多いようです。
 

●品種

日本にあるニホングリの品種だけでも約200種類以上あるといわれています。

栽培品種は収穫期により早生、中生、晩生に大別されます。


<代表的品種>
 
早生栗 : 丹沢(たんざわ) 国見(くにみ)  
中生栗 : 筑波(つくば) 銀寄(ぎんよせ) 利平栗(りへいぐり)
晩生栗 : 石鎚(いしづち) 岸根(がんね)  

 

●木材

栗の樹は、硬く耐久性が高い木材です。耐久性の高さから風雨にさらされる鉄道の枕木に使われます。また、薄く引き剥がしやすい特性を生かし、屋根葺き用の薄板に使われました。
現在では産出量が激減し、テーブルや無垢フロア材として使用されています。
漢字が「西」と「木」の組み合わせであることから、西方浄土になぞらえて位牌などの仏具に使用されることも多いようです。
 

●栗についての雑学


<栗の実をなぜマロンと呼ぶのか?>

本来「マロン」とは、トチノキ科のマロニエの実のことをいいます。
かつてマロニエの実を使ってマロングラッセを作っていましたが、後にクリの実で代用するようになった結果、クリをマロンと呼ぶようになったといわれています。

 

<ことわざ・俳句>

・「桃 栗 3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、柚子は大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年」
 実を結ぶ時期のこと。何事も、時期が来なくてはできないというたとえ。

・「行く秋や 手をひろげたる 栗のいが」
                   松尾芭蕉

・「栗拾ひ ねんねんころり 云いながら」
                   小林一茶

・「逗留(とうりゅう)の 窓に落つるや  栗の花」
                   向井去来

・「月夜見(つきよみ)の 光を待ちて帰りませ 山路は栗の いがの多きに」
                                         良寛
 


 

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